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昨日・今日・明日。東レアローズが一気に示した「気概」~昨日編~

by lovelikefoot(有本和貴)

2020年5月14日、東レアローズ女子から下記の発表がありました。

ここで発表されていた3つのリリースを、私なりに解釈してお伝えします。一度インスタライブで私なりの解釈をお話ししたのですが、若い方にとってはとても貴重だったようで、ならこちらにも…と思った次第です。なお、これは東レの社員でも応援団といったスタッフでもなく、一ファンとして完全なる私見、です。

まず昨日編として、チームの第一線を離れるになる方についてふれます。

まず退団選手についてですが、個人的には正直もっといると思ってました。2月に日高選手が抜けているので実質2名の退団ですが、昨シーズンに内定選手が4人入っていたので。これはあくまで個人的な考えですが、昨シーズンで退団しようと思っていた選手たちが、準優勝という結果に終わったことで「もう一年やる」と思い直したのかなとも。

※チームの人数については「今日編」で書きます。

なので、今回の発表で退団選手が堀川選手だけだったというのは正直ホッとしました。「今の」東レアローズが好きですからね(推しの選手の名前が載っていたらどうしようとも、ほんの一瞬ながら頭をよぎりましたが…だからホッとしたのかしら)。

堀川選手についてですが…

私は17/18シーズンの東レを一試合も見られていないので(札幌に移住していたので)、最近VTVでそのシーズンの試合を見ているのですが、堀川選手の活躍ぶりがすごいんですよね。あの身長から生み出すパワー、そして左利き…このシーズンの堀川さんを見たかったなあと思いました。

私が東京に戻ってきて東レアローズの大ファンになった18/19、そして19/20シーズンは、よくよく考えたら「キャプテン・堀川真理」のシーズンだったんですよね。ケガなどもあって思うようにプレーができなかった印象ではあるのですが、コートに立てない分の熱量をテクニカルタイムアウトで選手たちに注いでいたなあ、そんな印象でした。キャプテンといえばコートでプレーでも引っ張る、という存在なのでしょうが(そうとも言い切れませんが)、それができない。できないけれど自分できることは何だろう、ということを考えた上でのキャプテン像、でしたね。

特に18/19シーズンからは黒後・小川の高卒二年目の両選手に加え内定で入ってきた石川真佑選手始め高卒が4人ですからね。一気に若返ったわけで。その中でいかに「選手たちのお姉さんになるか」を考えていたんじゃないかなあ…と思いました。

何より印象的だったのが、昨シーズンのファイナル。久光に負けて準優勝だったのですが、表彰式でとても晴れがましい表情をされていたんですね。その時思ったんですよ。ああ、久光に負けての準優勝ではなく、ファイナル8の最下位・8位スタートからつかんだ準優勝だったんだなあ…と。で、退場するときに近くを通ったので「ジュリさんお疲れさまでした」と声を掛けたらニコッと笑ってくださったんですよね。ほんと、準優勝を誇りにしていた。そんな印象でした。

キャプテンとして、そして現役生活お疲れさまでした。私がハマった東レアローズは、堀川キャプテンの東レアローズ、でした。

あ、入場といえば間違えて相手コートに入っていったことは後世まで語り継ぎます(笑)

続いて菅野監督。

16/17シーズンから監督に復帰されたわけですが、この頃の印象は「やかましい大家」という印象でした。そう、印象最悪でした(笑)。だって怒鳴ってばかりなんだもん。

ただ、菅野さんが復帰したことが木村沙織さんの現役続行の理由の一つだった、というのを知ってびっくりしたんですよね。

――リオ五輪の後、すぐに引退するのではなく「もうワンシーズン東レでやろう」と思ったのは、菅野監督だったからというのも少し影響しているんでしょうか?

「ほぼそうですね。少しじゃないです。菅野さんだったから、『やろう』と思いました」

引用元:木村沙織が6人全員を振り返る「私を育てた女子バレー界の監督たち」(Sportiva)

あれだけ厳しい監督だけれど選手たちは慕っているんだ…と。

実際に菅野監督への印象が変わっていったのはいつからだったかな…でも、2018年の黒鷲旗に行ったときにばったり廊下で出くわしたんですけれど、とてもやさしい顔をされていたのでそこからだったかな。でも、18/19シーズンからまた東レを見出しても、最初はそんなに…という感じでした。とにかくあのシーズンは日立の角田監督に夢中になっていたので(笑)。

ただ、何より大きかったのが、それまで私の中で(撮ることに夢中にならないという自戒の意味で)NGにしていたベンチ裏シートに座る、ということを始めてからかなと。テクニカルタイムアウトや試合中での菅野さんの指示が…監督というよりは指揮官という感じでしたね。角田監督は私の中ではいわゆるモチベーター、なわけです。でも、菅野監督は試合中にアナリストなどから集まってくるデータを元に選手たちに指示を与える。データだけあってもダメで、それをどう戦術に落とし込むか。でも落とし込むだけでもダメでどう選手たちの「頭の中にインプット」するか。それがうまかった。

試合中に突然大声出すこともあるのですが、それはメリハリというか「ここだここだ」という意味もありますし、試合中にも普通に「レフトないぞレフト」とか具体的に指示を飛ばしてました。

それからもう、「頼れる指揮官」という感じになりましたね、私の中では。だって実績だって豊富なわけですし。菅野さんの言うことなら間違いないだろう、みたいな。実際それで18/19シーズンはファイナル8を勝ち上がっていきましたからね。これはあくまで私の印象なのですが、第一セットを取られてもそこで集まったデータを元に立て直してひっくり返す、という試合がよくあったんですよね。菅野マジックとでも申しましょうか。

そんな菅野監督で一番印象に残っているエピソードが。昨シーズンの仙台でのファイナル8、JT戦でのこと。選手名は明かしませんが、ある選手がベンチに下がったときに「なんであそこでああいうプレーをしたんだ」と試合中に説教を始めたんですよね。で、その選手が答えられないでいると「もういい、下がってろ」と言ってそこから試合に出させてもらえなかった、ということがありました。そこに菅野監督の厳しさが表れてましたね(その選手は試合後めっちゃ凹んでましたが、次の試合はちゃんと出ていてホッとしました)。

あとこのシーンなのですが、得点で盛り上がる中でちゃんと関選手に大声で声かけているんですよね。

木村沙織さんがいなくなって選手が一気に若返って、それでいわば学校の先生みたいに熱血指導、に切り替わっていったのかなあと思います。テクニカルタイムアウトでも「こっからやぞ」とか、とにかく引き締めることを多く発していましたし、何より印象的だったのが、今シーズンのファイナル8のデンソー戦(結果的に今シーズンの東レの最後の試合)でのテクニカルタイムアウトの「一人でやってるんじゃないんだ、みんなでやっているんだ」という言葉。これが菅野監督の本質なんじゃないかな…

もう来季は館内に響き渡る怒声も聞けないと思うと淋しいな(笑)。ベンチ裏で見ていると、菅野さんの選手への檄が、まるで私まで怒られているかのようだった(つい「すみません…」と言いそうになるという 笑)、というのも今となっては懐かしいです。あと、何回も言いますが、けっこう私に似ています(こんなにおっかなくないけど 笑)。

続いて谷さん。

現場マネージャーとして選手とともに戦っていた、そんな印象です。勝った時の喜び方とかによく表れてましたね。そして何より黒後・小川選手と同期、そして石川、野呂、大崎の下北沢成徳トリオの先輩ということでも、東レの中心層になりつつある彼女たちにより寄り添える存在だったのは大きかったなあと思います。

辻本さんは、あの菅野監督の檄をヤナに伝えなきゃいけないというのはけっこう大変だったんじゃないかな…インスタライブでは特に言葉は変えずにそのまま伝えていたみたいですが。ヤナの活躍も辻本さんの存在あってこそ、です。

そして何よりコートに戻る小川選手とのルーティーンが好きだったなあ…もうこれも見られないわけですね。

みなさんお疲れさまでした。そして何より。

私をはじめ多くの人を魅了する東レアローズにしてくれて、ありがとうございました。

続いて今日編です

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